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iPhone5に機種変して4カ月の時点で「iOSの残念なところ」を挙げてみた

今のiPhone/iPadに搭載されているiOSは完成度が高いと思います。しかし、日常的に使っているうちに、Androidに比べて「残念!」と感じる部分がいくつか出てきました。

最初にお断りしておくと、私はiOSにもAndroidにも愛着があります。iOSに最初に触れたのは初代iPod touchを入手した2007年9月で、その後でiPhone3GSを長く使いました。妻はiPhone4Sユーザーなので、時々触らせてもらっています。一方AndroidにはHT-03Aを2009年の冬に入手したのが最初の接触で、長く使っている端末はNexusシリーズです。日常的に持ち歩いている機種は、2011年12月から2012年9月まではGalaxy Nexus、ここ4カ月はiPhone5です。並行して、Galaxy NexusやNexus 7も使い続けています。

今回は「iPhone5を日常的に使って感じているiOSの残念なところ」を書いていこうと思います──が、その前に私なりに感じている「iOSとiOS端末(iPhone、iPad)の良いところ」をまず挙げてみたいと思います。「良いところ」がなければ、そもそも使っていませんからね。

iOS端末の良いところ

(1) iOS端末は選びやすく、手に入りやすい

機種数が少なく、製品サイクルが予測しやすい。日本のキャリアが売るiPhoneは端末の値引き額が大きく、パケット通信サービスを2年連続で使えば端末価格は実質「無料」になる。それどころか、最近はMNPでキャッシュバック(お金がもらえる!)場合も多い。

(2)iOS端末は寿命が長い

経験的には、OSアップデートを続けて2年は使い続けられる。Nexus以外のAndroid端末はそこまで寿命が長くない。

この2点は、機能ではなくて端末の販売戦略やOSアップデートの状況の話ですが、ユーザーにとっては大きい話です。金銭的な負担が少なく入手できて(日本国内のキャリアモデル限定の話ですけれども)、しかも長く使えるので、お金がない人にも優しい端末といっていいと思います。

次に、iOSの機能面で「良いところ」を挙げてみます。

iOSの良いところ

(1) フォントがきれい

特に日本語フォントの表示がきれいで読みやすい。これは素晴らしいと思います。

(2) 操作感が快適

今のiPhoneは、タッチUIの完成度がさらに高まっていて、指先での操作感が非常に良好ですね。タッチパネルの感度、UIコンポーネントのデザインと挙動など、よく考えて作り込まれているのを感じます。

ただし、Android端末も最近はなかなか良くなっています。Android4.1以降搭載で、マルチコアSoCを搭載のいくつかの機種は、もう操作感においてもiPhoneと互角といっていいと思います。

(3) 話題になるサービス/アプリの多くがiOS版から登場する

これ、新しいITトレンドを体験する意味では重要です。Vine(Twitterの動画サービス)、tab(頓知ドットの地域情報アプリ)、SmartNews(スマートニュース)Gunosy などは、まだiOSじゃないと使えません。

Flipboard(有力なソーシャル系ニュースアプリ)、7notes(iPad向け手書き文字入力機能を備えたノートアプリ、iPhone版は7notes mini)、ToriSat AR (国際宇宙ステーションなどの観測アプリ)、Eight(ソーシャル風味の名刺管理アプリ)などはiOS版が先に出て、後からAndroid版が登場しています。新しいアプリ/サービスを早い時期に体験するにはiOS端末が必要という状況ですね。iPad版が最初に登場する例も増えてきました。

一方、Androidの方が先行していたジャンルもあります。位置情報トラッキングやAR系のアプリはAndroidの方が先に体験できていたと思います。

iOSのOS設計思想が日常使いに不便なところ

iOSの方がAndroidより進んでいる機能も、もちろんありますよ。例えば、iOSには子どもに使わせる場合に使える「機能制限」があるのはいいですね。Web閲覧を禁止したり、新規アプリの導入を禁止したり、といったことがOSの標準機能で手軽にできます。

その一方で、Androidに比べて、明らかに不便に感じる点があります。

(1) アプリのバックグラウンド処理に制約がある

通知&バックグラウンド動作で違いが出る例はGMailアプリです。iOSのGMailアプリの場合、「新着」の通知が来てからアプリを開くと、新着メールのダウンロードを始め、しばらく待たされます。一方、AndroidのGMailアプリは通知が届いた時点で、即座に開くことができます。バックグラウンド処理でメールの中味もダウンロード済みであるためです。

(2)インテント(Androidの「共有」メニュー)がない

複数のアプリをまたがった操作の一貫性は、iOSの弱点です。例えばソーシャル系/ニュース系サービスで閲覧中のURLをPocket(あとで読む)に保存する、という操作が、iOSの場合はアプリにPocketのメニューがあるかないかで大きく変わってくる訳です。

Pocket対応のアプリの例

Flipboard , Echofon , SmartNews(スマートニュース)など

Pocket対応ではないアプリの例

Facebook(公式) , Twitter(公式) , Google+ , Pinterest , Gunosy など

Pocket対応ではないアプリの場合は、開いているURLをPocketに保存するには次のような結構な手間が必要です。

(a) URLをWebで開く→Safariで開く→ブックマークレットからPocketに登録 (このブックマークレット登録も、かなり面倒な作業です。)

(b) URLをコピー→Pocketアプリを起動→クリップボードのURLをPocketに登録

これがAndroidの場合は

メニュー → 「共有」(=インテントの機能)メニュー → Pocketを選ぶ

という一貫性を持った操作で保存できる訳です。

(3)「戻る」ボタンがない

先にPocketに登録する場合を例に出したのですが、「別のアプリに移動してから戻る」操作が、iOSでは結構面倒です。例えばFacebookアプリで見たページを、メニューを使ってSafariで開き直し、そこから元のアプリに戻るにはどうするか? といえば、「ホーム」ボタン2度押しでアプリを選択して、戻らないといけません。これは結構な手間で、いらいらさせられます。

Androidの「戻る」ボタンは、アプリ間連携を想定した「賢さ」を持っています。例えば、何かのアプリで見ているページのURLをブラウザで開いて、また元のアプリに戻ってくるには、

メニュー→「共有」→ブラウザ→「戻る」→元のアプリに復帰

という一貫性がある操作になります。

(4)日本語入力ソフトを選べない

日本語入力ソフトは、iOSではOS組み込みのものを使うしかありません。ジャストシステムは、ATOKの機能を組み込んだテキストエディタ「ATOK Pad」などの製品を出していますが、しかしATOKを使うためにわざわざアプリを立ち上げる手間をかける人は少数派でしょう。

Androidでは、ジャストシステムの「ATOK」、Googleの「Google日本語入力」、元はadamrockerの個人作品だったものをBaiduが買収した「Simeji」、慶應大学の増井俊之教授の「Slime」、手書き文字入力機能を備える「7notes with mazec 」さらに「iWnn」「POBox」等々、多くの日本語入力ソフトを使えます。

ここで挙げたのうち、(1)バックグラウンド処理の制約、(2)と(3)のアプリ間連携が弱い点はOSの設計思想に関わる部分で、すぐにAndroid並みになることは期待できません。(4)は、AppleがiOS用の多言語入力の方式(Input Method Framerork)を整備して公開してくれれば可能ですが、今のところそうした動きはないようですね。

iOSアプリの不自由なところ

iOSでは、アプリの作り方が自由ではない点も残念な部分です。次の2点は特に残念な部分ですね。

(a) ダウンロードしたスクリプト実行の禁止(WebのJSだけ)

開発環境は全滅状態。iOS版ScratchもApp Storeから削除されてしまいました。

(b) ブラウザのエンジンがSafariと同じ

Chromeなど競合ブラウザが、性能やレンダリングなどでSafariを越えることができず、競争原理が働きにくい。

こうした制約は、アプリ作りのルール上の問題なので、Appleが改善しようと思えば改善できるはずです。ただし、アプリ開発者の発想が「こういうアプリは作れないもの」という風に固まってしまうと、ルールを変える理由もなくなってしまうかもしれません。

もう1点もちょっと残念です。

(c)Kindle本購入の制約

Kindle本をiOS版のKindleアプリの中から購入できず、Webに移行しないといけない(これはAmazonがAppleにアプリ内課金の手数料を払うのを嫌がったのかな?)。Android版Kindleは購入も閲覧もアプリ内で可能(Androidも公式アプリ内課金は手数料が必要ですが、どういう判断なのかは分かりません)。ちなみに、Amazon MP3の楽曲類についても、Android版はアプリ内で購入できますが、iOS版ではできません。

一方、紀伊國屋の「Kinoppy」はiOSアプリ内でも電子書籍を購入できます。このあたりは、アプリ内課金のポリシーや手数料に対する考え方の違いということなのでしょう。

こうした「残念さ」を頭の片隅に留めつつ、それでもiPhone5を日常的に使っています。

AndroidはOS、端末とも猛烈な勢いで進化していて、ユーザー体験もどんどん改善されています(いろいろな悪口を言われつつも、です)。一方、iOSのユーザー体験が改善されるスピードは非常に遅くなっていると私は感じています。

関連記事:

追記:

iOS版のTwitter公式アプリはPocket(あとで読む)に対応しているとのご指摘をいただいたので、本文を訂正しました。

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Comments

iOS のpocketなら登録用のスクリプトをブックマークに登録して登録したいページからそのブックマークを呼び出す方法がありますよね。

Posted by: tad | February 02, 2013 at 09:43 AM

iOSのMF文庫などアプリではアップルから、アドオンとして販売している書籍について、認可が降りず販売できなかった という例もあるようです。内容と言う観点では他社では販売されているのに、何故か認可が降りない。

Posted by: wind | February 02, 2013 at 11:16 AM

参考になりました。ありがとうございます

Posted by: ぴーしー西谷 | February 02, 2013 at 11:25 AM

iOS開発をやっていますが、最近のアップルの対応を見ていると、
未来が感じられません。ずっとAndroidなんて〜と思っていましたが、
寧ろ今はAndroidのほうが優勢な気がしてAndroid開発をメインに
切り替えました。
デバイスも色々出てきて互換性という部分についても…ですね。

Posted by: uta | February 03, 2013 at 12:46 AM

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Tracked on February 02, 2013 at 07:37 AM

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