「Flipboard × Pinterest × Gunosy」の性質を持つソーシャルマガジンziny.us
2013年1月29日、新サービス「ziny.us(ジーニアス)」のプレス向け発表会に参加しました。iPad向けのソーシャルマガジンで、2月20日から日本向けサービスを開始する予定です。自然言語処理や機械学習を使ったニュースのリコメンド機能を備えています。
特徴は、次の3点。
- iPadの広い画面を活かしたソーシャルマガジンサービス(Flipboardライクな側面)
- 関心事をポストして共有(Pinterestライクな側面)
- 自然言語処理、機械学習を用いたリコメンド機能を備える(Gunosyライクな側面)
個人的に興味を持った点は、「人工知能」というキーワードです。プレゼンテーションでは、(1)ソーシャルニュースアプリFlipboard、(2)関心を共有するソーシャルサービスPinterest、(3)クイズ番組に出演した人工知能IBM watsonの3つを「一緒にする」という説明をしていました。これは、iPhoneの発売時に、「iPod、インターネット端末、電話を一つにする」と説明していたスタイルを引用したものです。
IBM watsonと聞いて私が連想したのはGunosy(グノシー)です。Gunosyは、ユーザーのFacebookやTwitterのタイムラインを分析しつつ、ニュースをレコメンド、さらにどのニュースをクリックしたかを学習しています。こうした自然言語処理&機械学習スタイルのニュースサイトは、自分に必要な情報をフィルタリングする上での有望なアプローチだと思います。
発表会で、サービスを開発運用するソルトレックス社President & CEOのTony Lee氏に「人工知能ということですが、何を学習しているのですか?」と聞いて見たところ、自然言語処理によるクラスフィケーション、クラスタリング、機械学習を組み合わせているとのこと。開発運営のソルトレックスは韓国の企業ですが、翻訳ソフトを長年手がけていて、日本語の自然言語処理にも自信があるそうです。もちろん、どの記事に「いいね」を付けたかも見ているそうです。
もう一つ興味を持ったのは、「Pimterestのビジネスが伸びている」と評価していたこと。ソーシャルサービスの新たなステージは、ビジュアル、手軽、オシャレに関心を共有するサービスではないか、という「読み」があるようです。
発表会の記事は、ニュースメディアやBlogでいくつか上がっているので、詳細はそちらを。
- 人工知能でFlipboardと差別化、韓国発ソーシャル雑誌アプリが日本進出(Internet Watch)
- コンテンツ共有型SNS「ziny.us(ジーニアス)」が日本で開始へ!100GBのフリーストレージや「ラブ」機能も!
- 感性でつながる韓国発ソーシャル雑誌アプリ「ziny.us(ジーニアス)」
- ziny.us(ジーニアス)を見て考えたソーシャルニュースサービスの行き先
- ソーシャル&キューレションで、マーケティングに使えそう ~ ziny.us ~
- ziny.us発表 (togetter)
YouTubeに紹介ビデオが上がっています。
発表会のスライドをいくつか紹介しておきます。
Flipboard、Pinterest、IBM watsonを合わせたサービスという説明です。
Pinterestを「第3世代SNS」と評価しています。
PinterestはFacebookよりクリック単価が上回るというデータ。
自然言語処理と機械学習を組み合わせたニュースのリコメンドを「スマートキュレーション」と呼んでいます。
サービスの画面サンプル。Pinterest風の機能ですね。
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