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情報サイトandronaviのピボット

NECビッグローブが運営するAndroid情報サイト「andronavi」の「中の人」から、同サイトが独自マーケットの失敗を乗り越えてどのような事業転換(ピボット)を行っているかを聞く機会がありました。

2012年6月6日に、andronaviの「ライターオフ会」というイベントが開かれました。私は、過去にandronaviに何本か記事を寄稿したことがあってこのイベントに呼ばれたのですが、同社の「中の人」の話を聞く機会は長らくなかったので、この日の話は興味深く聞きました

Andronavi_pivot1

NECビッグローブは、元々はAndroidのアプリ市場の成長に期待し、独自のアプリマーケットを運営しようとしていました。同社は2010年5月にAndroidアプリの独自マーケットを立ち上げ、同年8月には世界展開を発表しています。この時点では「(2年後の)2012年度に100億円の売上げ」を目指していました

同社のアプリマーケット戦略は開始早々、つまづきます。GoogleのAndroidマーケットで同社のマーケットアプリを公開したところ、規約違反でマーケットから落とされてしまったのです。それ以外にも、有料アプリの品揃えなどで難しい課題があったことと思います。

同社は2011年4月に独自マーケットを閉鎖します(運営側お知らせガジェット通信の記事)。

そして2011年7月に事業転換(ピボット)し、「Androidの情報サイト」として再出発しました。このときの運営側からのメッセージが、次の記事です。

【編集部より】andronaviが目指すこれからの方向性 ~Androidの楽しさをもっと多くの人に~

「Androidアプリは正直まだ物足りないんじゃないの?」という問題意識を掲げ、「まず優秀なアプリの情報を広げて、アプリを流行らせるサイトにしよう」という意思表示ですね。

Androidアプリは「市場」として見た場合、有料アプリは質・量ともにイマイチ感が強く、アプリ市場を立ち上げる以前に「まずはアプリを流行らせてから」という方向性は妥当だったと思います。

それから1年経って状況は変わった、といいます。具体的には、「ファイナルファンタジー」のような有名ゲームがAndroidでも登場、また「なめこ栽培キット」のようなヒットアプリも出ており、Instagramのような有力アプリもiOS版とAndroid版の両方を出すようになりました。

そして、情報サイトとしてのandronaviも月間2000万PVに成長、Googleのマーケット(Google Play Store)への流入量も大きくなり、ある程度の影響力を持つようになりました。

このイベントでは、公開準備中の「Let's App」というアプリを見ることができました。近くにいる友達と「気に入ったアプリを交換できる」というコンセプトのアプリです。

同社が今狙っているのは、まずは広告商品、そして最終的には「Androidアプリのアフィリエイト・ビジネス」とのことです。iOSアプリではLinkShareによるアフィリエイトが機能していて、草の根の個人サイト、個人Blogなど、ネット上の至る所にiOSアプリへのリンクが貼られている訳ですが、Androidではまだそのような状況になっていません。

アフィリエイトがうまく回れば、同社のAndroidアプリ情報サイトや「アプリを交換するアプリ」も、収入源としての意味を持ってくるはずです。

この日のイベントのメインスピーカーは、前述のピボットを告げる記事の筆者でもある @segawear さんでした。「入社10年ですが、リーダー的ななにか」だそうです。若めの人材に事業転換の舵取りをまかせている訳です。失敗を乗り越えて、戦略を考えながらがんばっている人がいることが分かったのが、この日の収穫でした。

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