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ファブラボつくば訪問記(後編) 世界中のファブラボでここだけの秘密兵器チップマウンタをめぐり議論が起こる

FPGA-CAFE/FabLab Tsukubaの秘密兵器がこのチップマウンタです。世界に数あるラブラボでも、チップマウンタがあるのはファブラボつくばだけだそうです。

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チップマウンタ(表面実装機)は、電子部品をプリント基板の上に高精度で位置決めして配置する装置です。特に、BGA (Ball grid array) パッケージ封止の半導体は手作業では実装できず、この種の半導体を載せた基板を作るにはチップマウンタは欠かせない道具となります。

このチップマウンタを利用したプリント基板の製作で、ファブラボつくばは最近になって利用方針を見直しました。日曜に開催されている「FabLab Tsukuba」でのチップマウンタの利用は「試作用」との位置づけとなりました。

今回の「見学会」を主催した鳥人間は、もともとADKボード「Harpy」を手作業で40個ほど作ったところで「次の一手」が必要と感じて、つくばファブラボのチップマウンタなどの設備を使わせてもらうことを思いついたそうです。ただ、現実に数十個といった数量を作って販売する活動をしているうちに、ある種の摩擦も出てきたそうです。今回の「FabLab Tsukuba」の利用方針の見直しも、こうした文脈の中にあるものと考えられます。

ファブラボつくばでは、数量を作りたいというニーズへの対応は、平日に行っている「商用利用」のメニューを強化する方向で検討を進めているそうです。例えば、チップマウンタの利用方法の講習が10万円(複数グループでの割り勘も可能)、そのほか30分5000円での利用法方法のコンサルティング、といった形で有償で製造を支援する方向にで検討しています。

ファブラボつくばのマスター、すすたわりさんによれば「ファブラボとは何か、という議論自体が、いまだに盛ん。ファブラボの設備を量産に使う場合は、どうしても創造的な仕事よりルーティンワークの比重が増えてしまい、ファブラボの理念とは違う、との見方もある」ということです。このあたりは流動的な部分もありそうなので、変化がありしだいこのBlogでもお伝えしていきたいと思います。

別の角度から見たチップマウンタです。

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チップマウンタの制御画面です(Windows上で動いています)。部品表を表示したり、基板の映像上に装着位置を表示したりしている様子が分かります。

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レーザーカッターを使って木材に刻まれた「ファブラボ憲章」です。「ファブラボとはなにか」という議論そのものが、現在も活発に行われているとのことですが、ラフにはここに書かれている内容が現時点のコンセンサスと考えていいでしょう。ものづくりの民主化がファブラボの理念であるはずなので、アイデアを形にする作り手にもっとも良い形で利用方針を練っていって欲しいと願っています。

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