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Oracle対Google訴訟で「AndroidはJavaの特許権を侵害していない」との判決下る、著作権問題の判決は近日中か

「AndroidがJavaの特許と著作権を侵害している」としてOracleがGoogleを訴えた裁判で、5月23日に2つの争点のうちの一つ「特許権の侵害」は認められないとの判決が下りました。裁判での主な争点となった「著作権のフェアユース問題」にも数日以内に結論が出る見込みです。

10人(=2人が欠席)から成る陪審員は全員一致で、「特許侵害は認められない」とする判決を下したとのこと。

ただし、法廷での主要な争点は特許侵害ではなく、「Java APIの著作権をAndroidが侵害しているか否か」。5月7日に、陪審員はGoogleによる著作権侵害を認める判決を下しています。この時点ではGoogleによる「フェアユース」を認めるか否かでは結論が出ませんでした。この問題にも近日中に決着がつくはずです。

著作権問題の結論は、賠償額の認定を大きく左右します。昨年の段階で、Oracleは著作権侵害による損害額は60億ドルに上ると主張しています。

Java言語の設計者であるJames Gosling氏はBlogにコメントを寄せ、この判決により証人として出廷する必要がなくなったことを喜んでいます。Gosling氏は、裁判の初期段階から一貫して自分の不都合を嘆く発言ばかり、という「芸風」です。メディアが喜ぶような大局的なコメントはあえて避けているのかもしれません。

追記:

残った争点は「著作権侵害のフェアユースが認められるか否か」です。この問題について見てみます。

まず著作権の侵害が認められたのは「9行のコード」についてでしかなく、それは互換API実装のコードの一部だったことが、次の記事で分かります。

Oracle 対 Google の裁判,特定された著作権侵害コードはわずか9行(InfoQ)

ここで「侵害している」とされたTimSortクラスのrangeCheckは、元Sun、現GoogleのJosha Blochの証言で取り上げられたテーマです。

FAQ:「Java」をめぐるオラクル対グーグルの戦い--そのテクノロジを振り返る(CNET)

質問:TimSortを開発しているとき、Sunのコードにアクセスした記憶はあるか?

回答:記憶はない。しかし、アクセスしたと考えることもやぶさかではない。シグネチャの類似性、つまり、3つの引数が同じ順番で並び、同じ名前を持っているという事実は、アクセスの可能性を強く示唆している。

互換APIである以上は、「3つの引数が同じ順番で並び、同じ名前を持っている」ことは当然ともいえるのですが、このコードの一致は陪審員により「著作権を侵害している」とされました。このコードの利用がフェアユースであるか否かの判断は、今後数日のうちに行われます。陪審員はすでに解散しており、この判断は判事の仕事になるとのことです。
(Slashdotの記事にはコードが掲載されています。 BonTfの日記: Oracle vs Google 9行のコード

追記:
InfoQの記事を追加。

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