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Javaテクノロジの「再起動」をめぐって──久しぶりにJavaOneの記事を書きました

Javaテクノロジに関わる開発者の祭典である「JavaOne 2012 Tokyo」が、この2012年4月4日から4月5日まで開催されました。

JavaOne 2012 Tokyo Day1, Keynote Speakers 写真はこのJavaOneの1日目のキーノート(基調講演)のOracle社のスピーカー達です。左から、Nandini Ramani(Java Client Development, Vice President)、Cameron Purdy(Development, Vice President)、Henrik Stahl(Product Management, Senior Director)の各氏。

実は、JavaOneというイベントには相当な「思い入れ」があります。1996年に米国サンフランシスコ市で開催された第1回JavaOneを取材したときの「驚き」を、私は今でも覚えています。当時のJavaテクノロジは、海の物とも山の物とも分からない段階でした。そのJavaテクノロジの上で、エンタープライズITに必要な多様な機能群を集積していく試みが始まっているのを目にしたからです。実際、多様なJava API群がその後継続的に開発されていき、JavaテクノロジはエンタープライズITの主流になりました。

ところが、一時期のJavaテクノロジは「停滞期」にありました。象徴的な出来事が、JDKのリリース間隔です。Java SE6のリリース(2006年12月)から次のバージョンであるJava SE7のリリース(2011年7月)まで4年7カ月と、実に5年近くの空白が生じました。この間に、Javaテクノロジ開発の主体であった旧Sun MicrosystemsはOracleに買収されてしまいます。

この時期に、クラウドコンピューティングが大きな話題となり、そしてiPhone、Androidを搭載したスマートフォンの台頭という大きな出来事がありました。しかし、Javaテクノロジはずっと「蚊帳の外」でした。もちろん、Google社内ではJavaが主要開発言語の一つだったり、HerokuやGoogle App EngineのようにJavaを利用できるパブリッククラウドが登場したり、Javaで実装されたオープンソースの並列処理ソフトウエアHadoopが話題になったり、といった出来事はありましたが、本流の「Javaテクノロジ」がクラウドやスマートフォン/スマートデバイスに積極的に対応する、ということは起こりませんでした。その体力もなかった、というのが本当のところだと思います。

しかし、JavaOne 2011 San Franciscoの内容を踏襲したJavaOne 2012 Tokyoでは、こうした新しいトレンドに、Javaテクノロジのロードマップの範囲内で対応する様子を見ることができました。

  • クラウド対応としては来るべきJava EE7のPaaS機能を説明
  • スマートフォン対応としては、クロスプラットフォームのUIフレームワークとして再定義したJavaFXをiOSに載せたプロトタイプを披露

言語仕様の進化も再び始まっています

  • Java SE 7で記述効率を高めるような言語仕様の改訂を取り入れ(Project Coin)
  • Java SE 8でラムダ式を取り入れ(Project Lambda)
  • Java SE 9で「型システムの統合」を検討(プリミティブ型の廃止を検討、とのコメントあり)

JavaOne 2011 San FranciscoとJavaOne 2012 Tokyoの内容には、大きな相違はありません。別の言い方をすれば、長期的なロードマップに沿ったJavaテクノロジの進化が再び始まった、という言い方をしても良いと思います。

Java登場の頃のような「驚き」を感じることはもうないかもしれませんが、エンタープライズITのメインストリームとなったJavaテクノロジが進化を続けていくことは、長期的にはエンタープライズITに結びつくものと期待しています。

以下は、このJavaOneに関して私が商業メディアに執筆した関連記事です。

また、日本オラクルがJavaOneに先駆けて開催した説明会について、本Blogで取り上げています。

より技術にフォーカスした記事としては、櫻庭さんの記事が参考になります。

ところで、櫻庭さんのレポート「後編」で報告されている「夜の部」の盛り上がり──つまり日本のJavaコミュニティの勢いが、実はJavaOne 2012 Tokyoの核心なんじゃないか、という見方もあると思います。これはぜひ記事をご覧ください。

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